私のモットーは、「製品の半分は優しさで作ってます!」。冗談ではなく、10年以上も前から製造棟の入口のところに、このモットーが自分の顔写真といっしょに貼られています。京都製造部 製造一課で、いまは係長として一課全体を見るようになりましたが、以前は半導体の基板になるシリコンウェーハ用の研磨パッドを製造するオペレーターを、20年ほど務めていました。この「優しさ」というのは、パッドの品質とともに、お客様やそのニーズに配慮して、快適で使いやすい安心感を与えられる製品として考えているんですね。顧客への深い配慮と共感から生まれる「優しさ」を意識することは、品質や価値を高めるうえでも不可欠だと信じています。
弊社の研磨パッドは、いろいろなところで非常に多く使われていますし、ナノレベルの技術もあって、品質においても信頼がある。製造一課においては、研磨パッドを切り出す前の工程なのですが、そういう技術力を踏まえたうえで、お客様の目に触れる形状・状態ではないものの、その先の顧客を意識しながら製品づくりをして欲しいと、現場メンバーには伝えていますね。
いまは作業に携わることは少なくなりましたが、安全第一な環境づくりや、危険物の保管・管理、設備故障や生産突発変動に対して要請・折衝を行ったりしています。とはいえ、製造現場は一部で三交代制なので、急に人手が足りなくなるなど、なにか起こった際には、いつでも現場に入れる準備はできているつもりです。
それから、生産本部には、「チームワーク」「自力本願」「明日の糧」という3つのビジョンがありまして。特に「チームワーク」を意識して、業務に当たっていますね。モノづくりは一人ではできないので、現場・スタッフ・各部門で連携を取りながら、それぞれが役割を果たすことで、品質への期待に応え続けていけると考えています。「自力本願」というのは、自分たちが気づいた課題に対して、問題提起をするだけでなく、自らの力で素早く解決するという意味で、たとえ他部署の担当業務であっても、製造チームが自力でできることなら可能な限り対応するということ。そういうビジョンを実現していくことが、「明日の糧」になっていくと考えています。
製造の方針というのもあって、「計画実行」「失敗上等」という言葉があります。失敗を恐れずに挑戦して、しっかり計画を立てて実行していこう、という意味で。一番ダメなのは、なにもしないことですから、その自発的な積極性は意識していますかね。現状維持は、可能性ゼロですから!たとえば、資金を費やして設備を導入したのに、期待したほど生産が伸びない結果になっても、そういう失敗を糧にして次へ繋げていくほうが良いのではないか。それを責められる訳でもないし、現場からの提案を積極的にしていこう、ということです。私も、係長になってから原材料メーカーへの出張が増えましたので、出向いた先で弊社の製造でも使えるかどうかなど、社内提案できるような良い情報や技術を掴んで帰りたい想いが強まりました。
製造の工場においては、やはり安全が第一ですし、品質に対する意識も大切になりますから、製造棟の壁に掲出するポスターをつくって、現場メンバーに啓蒙しているんです。服装が乱れているという指摘があったときも、そういったところから安全への意識を高めたいと考え、「工場の正しいファッション」という作業者に対しての意識づけのポスターをつくりました。ちょっとした服装の乱れが、大きな事故に繋がりますし、正しい身なりから安全な作業が生まれ、さらにそれが高い品質へと繋がっていくと思いますので。製造に関することはもちろんですが、それ以外で会社のためにできることが、自分にとってはコレだった、みたいな感じですね。
ニッタ・デュポンは、変化への対応力・イノベーション力・従業員のエンゲージメント力が高いなと思います。これからも、それらの力がさらに必要になってきますし、会社側からも、明確なビジョンや持続的な成長戦略を伝えられていて、目標がクリアなのも非常に働きやすいかなと。やさしい人たちも多く、先輩方にも良くしてもらえていますし、福利厚生も充実しているので、みんなにオススメできる企業だと思っています。